デジタル教科書や教材のいいところと今までの紙のいいところを良いとこどりしましょう

皆さんこんにちは

2019年12月に教育の情報化の手引きが発行されました。
GIGAスクール構想が立ち上がり、それに伴った内容に書き換えていたため公開が遅くなったとのことです。本編254ページ、付録も合わせると360ページという超大作なので、要所要所を確認しながら読んでいきましょう。
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/zyouhou/detail/mext_00117.html
教育の情報化のイメージ

今回は、デジタル教科書やデジタル教材等についてお送りします。

情報活用能力を育成するためには、情報活用能力を発揮する学習活動の充実が必要です。
明日のテストで良い点数を取るためにはまず知識を覚えておく必要がある、という活動ではあまり情報活用能力を発揮する余地が感じられませんね。
様々な情報手段、本やコンピュータや各種統計資料、視聴覚教材などなどを、積極的に授業で活用し、子どもが主体で学ぶ設計を行っていくということですね。
行政職の皆様が想像される「先生が黒板の前に立って子どもたちはみんな前を向いて座っている」というような授業だけではなく、もっともっと子どもたちが主体的に「これ知りたい」「もっとやりたい」と思う活動を使用ということです。そんなのあるの? と思われるかもしれませんが、あるんです。
熊本市の活動をご確認ください。

熊本市は大体1人1台のiPadが入っていて、それを活用している自治体です。先生方の言葉で印象的なのは「メタ認知する上で自己評価するためにタブレットがある」ということですね。例えば今までの授業なら、朗読をしたものを相手に評価してもらう、という活動はできても、それを自分で聞きなおす、ということはなかなか難しかったわけです。
自分が一体どういう状態なのか、ということを認知したうえで他者から評価をもらえれば更に気付きが得られそうですね。メタ認知ができることは学力向上への第一歩です。自分の状況がわからないのに闇雲に勉強しても身に着かないこともあるでしょう。

その中で、デジタル教科書や教材は、これまで紙によって提供されてきたものがデジタル化され、大型提示装置や学習者用コンピュータで活用できるようになるというメリットが手引きでは述べられています。
例えば、障害等により紙の教科書を使用することが困難な子どもにとっては、文字の拡大、音声読み上げ、配色の変更等より学習上の困難が軽減されることが考えられます。これは障害等によるだけではなく、より多くの子どもの理解の助けになります。
メリットは様々考えられますし、紙が全てデジタルに置き換わるわけではないことにご留意ください。紙もデジタルもいいところどりですよ、という考え方をしていただければと思います。
導入する際には、仕様の確認は重要です。導入したいパソコンできちんと動作するのかを確認することはもちろん、どのようなライセンス形態なのかも併せて確認する必要がありますね。
2020年の小学校の教科書改訂に併せて学習者用デジタル教科書も多く発売されるようになりました。これを単なるドリル学習に用いるだけだったり、視聴のみに用いるだけではもったいないです。
詳しくは「学習者用デジタル教科書の効果的な活用の在り方等に関するガイドライン」https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shotou/139/houkoku/1412207.htmをご確認ください。
心配になる健康面でのことも提言されています。何事もやりすぎは問題なので、ずっと使い続ける、ではなく適度に休みを入れながら使えるといいですね。

次回は遠隔教育の推進についてご説明します。
何かご質問、ご意見等ございましたら是非お聞かせください。
よろしくお願い申し上げます。

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