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子どもの「分かった!」と先生の「助かった!」の喜び、ICT支援員の楽しさとは

話者:2022年入社 Y.M.
取材:2022年11月


ICT支援員グループのグループリーダーとして複数の現場にいる仲間たちをとりまとめ、またご自身もICT支援員として学校の現場に赴くプレイングマネージャーのYさん。子育てのため10年超のブランクを経て教育現場にカムバックし、「やっぱり教育支援は面白い」との思いを新たにしている最中のようです。

教員免許を取ったのに先生になれない、構造の壁に挑み続けた7年間

育児のために就業から離れていた時期があるとのことですが、どのような経緯を経てハイパーブレインに入社されたのでしょうか。

大学を出てからハイパーブレインに入社するまで、ほぼずっと教育の現場にいました。もともと体育の先生を志望して体育大学で教員免許を取得したのですが超就職氷河期で、体育の先生としての就職先が本当にありません。結局、大学内の研究室で働くことになり、そこで「今後はIT教育ができる教員の需要が高くなる」と予想されていることを知って、情報教育の高校教員免許を取得しました。

ただ、いざ教員募集が始まってみたら、採用条件が数学か理科の教員に限定されていたのです。情報の免許があっても体育教師はそもそも募集の対象になっておらず、正規の教員としての就職はできませんでした。

その後、アルバイトや派遣社員として大学の情報教育の補佐をしていたのですが、出産を機にいったんは職を離れました。
10年間ほど職のブランクがあり、パートタイマーとして小さな企業に復職したところ、情報システム系の業務で重宝されるようになりました。そこで4年ほど社内SEとして働いていたのですが、GIGAスクール構想を知って「教育の現場でICT業務の需要が増えるチャンスだ」と考え、ハイパーブレインを見つけて入社を決めました。

10年超のブランクを経て復職、そこで感じた変化と支援の在り方

では、教育の現場を離れてから戻るまでには14年間を経ているということですね。戻ってみてどうでしたか?

学校によって問題はさまざまなのですが、ICTに関して言えば、かなり変化を感じています。20年前はICTといえば「面倒くさい、厄介なもの」でした。でも現在は、若い方を中心に「できて当たり前」のものだと思われていますし、年配の方も、もう「避けては通れない」と感じているようです。

現在も育児中とのことですが、働く前と後でご家族との関係になにか変化はありましたか?

現在は週5日の時短勤務で、子どもたちと一緒に家を出て、17時までに帰る生活をしています。夕方以降は子どもとの時間も取れますし、専業主婦としてずっと家にいた頃よりも充実していると思います。

子どもの「わかった!」と先生の「助かった!」一方で構造の壁はまだ残る

これまでの専門性を生かしつつ、家庭との両立もされているということですね。ワークライフバランスのとれた働きやすい環境のようですが、具体的にどのような業務をされているのでしょうか。

自分自身がICT支援員として小学校の現場に行く業務を週に2校と、ICT支援員グループのグループリーダーとして、他校に行っている支援員のとりまとめをしています。
支援先ではネットワークトラブルに対して問題の原因を切り分けたり、授業支援として子どもの学習補佐をしたりしています。先生方に「助かった!」と喜んでいただけたり、子どもが「分かった!」とはしゃいでくれたりするのがとても楽しいです。
低学年の子は授業が始まる前から「今日は何をするの?」とわくわく目を輝かせてくれますし、高学年になるとトラブル相談は減るものの「こういうことがしたいのだけれど、うまいやりかたが分からない」といったピンポイントの質問をしてきます。どちらも本当にかわいいです。
グループリーダーとしては、メンバーの業務レポートを確認して情報を取りまとめています。各支援員の課題や成長が見え、自分の現場にも生かせます。

どちらかというと、好きなお仕事はどちらになりますか?

どちらの業務もやりがいがあります。が、もっと現場に出たいと思っています。他の学校にも行ってみたいです。学校によって問題が変わったり、複数の学校に共通する課題があったりしますし、同じ学校にももう少し頻繁に行ければ、先生たちと信頼関係を構築してより継続的な支援ができるようになると思います。
複数の学校に共通する課題は、ICT支援員がより高度な支援を提供すれば解決を手伝えることもあるはずなのですが……人材の採用が入札制度で動いているため「安い人」しか現場に入れず、サービスの質がなかなか上げられません。これは構造の問題なので、歯がゆいです。

未来の教育ICTの在り方と、その時の支援の在り方とは

先ほど「20年前と比べて、ICTがかなり浸透している」とうかがいましたが、これから10年、20年後はさらに変わっていくと思いますか?
また、その時にICT支援はどう変わっているでしょうか。

10年、20年後は、今よりもさらに当たり前にICTツールが活用されているのではないでしょうか。文房具の一つになって、鉛筆を使いたい子は鉛筆を、タブレットを使いたい子はタブレットを使うような「選択肢」の一つになっていると思います。その時には、ICT支援の在り方も変わっていそうですね。今より継続的に、高度な支援をしていけるような仕組みが必要です。そのためには、市や県、そして国に対しても、教育ICTコーディネーターの重要性を分かってもらうような活動も必要だと思っています。



取材・記事作成:studioKOKS