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アスリート社員と教育ICT支援
「二足のわらじ」でキャリアを進める理由

話者:2022年入社 O.N.
取材:2022年9月


教育情報化ブログで「初心者のSDGs紹介」や「ハンドボール選手が文部科学省の政策を読んでみた」を連載するO.N.さんは、日本ハンドボールリーグに所属する「HC名古屋」のアスリート社員です。ハイパーブレインに入社するまで「パソコンも苦手、ICTのことは全く分からなかった」というOさんは、アスリートとしてICTに向き合うことで見えてきたものがあるそうです。

憧れて始めたスポーツの世界から、突然の「教育ICT支援」業界入り

プロアスリートと教育ICT支援のお仕事は、キャリアとしてかなり遠いように見えます。二足のわらじを履くことになった経緯をお聞かせください。

最初は兄弟がやっていた野球に興味があったのですが、女子チームがなかったので断念しました。その後たまたまニュースでハンドボールを見て入部を決断し、そこでハンドボールの面白さに気付いて夢中になりました。中学3年生で県代表として全国大会に出場し、沖縄代表が全国的にもともと強く、自分自身が全く通用しなかったのが悔しくて高校で強豪校に入り、スポーツ推薦枠で大学に入って、現在に至ります。

その後、大学で教員免許を取っていたのが決め手になってスポンサー企業でもあるハイパーブレインに入社することになったのですが、パソコンも苦手でICTのことも全く知らなかったため、最初は何もかも分からない状態でした。

分からないことが多すぎる、だから分からない人にも届く

教員免許を取得したのは、学校の先生になるためでしたか?

教員免許を取ったのは、高校時代にハンドボール部の先生がとても尊敬できる方で、あんな大人になりたいと憧れたのが理由です。でも教育実習などで実際に先生として学校に入り、自分には向いていないと思って選手の道を選びました。もちろんハンドボール選手として教育支援の会社で働くことになるとは、全く考えていませんでした。

憧れで選んできた進路に思いもよらないキャリアが加わったことになりますが、現在はハイパーブレインでどのようにお仕事をしていますか? お仕事を通じて得られているものなどはあるでしょうか。

現在は総務部と教育DX推進部広報室に所属して、補助業務や広報業務を担当しています。広報業務では、初心者の視点から文部科学省の政策やSDGs(持続可能な開発目標)について語るブログを連載しています。何も分からないため勉強しながらの発信になりますが、分からないからこそ書けることもあると思います。親しみやすく、教育やICTに詳しくない人にも届く情報発信を目指しています。

何も分からない新人ですが、ビジネスマナーやICTの基礎的な知識を丁寧に教えてもらっています。特にビジネスマナーは今後にも生かせると思っています。ICT知識は、今は覚えるので精一杯です。総務の仕事も今のところ指示された事を済ませるのに精一杯で、スポーツとは違う大変さを感じています。

学生スポーツでは得られなかった経験とキャリア

選手として活動する中で、会社の仕事より競技に集中したい日もあるのではないでしょうか。

もっと練習がしたい、とは思います。正直、試合の次の日は疲れきっているため、出勤がつらいこともあります。でも、社会人スポーツ選手として会社の仲間に応援されながら二つの仕事を両立するのは、学生スポーツにはなかった楽しさがあります。

もちろん学生時代も楽しかったのですが、会社が仕事を教えてくれて、フルタイムの人より1時間早く退勤させてもらっているのに、さらに会社の方がチームを応援してくれているので……社会人選手として頑張ろう、という気持ちになります。

ハンドボールを盛り上げるICTがあるはず

今後もハンドボール選手としてのキャリアを進めることになると思いますが、現在の業務はハンドボールでも生かせそうでしょうか。

ハンドボールを盛り上げる方法として、ICTの活用ができるのではないかと考えています。ハンドボールは競技としてはとてもマイナーで、試合のテレビ放送もほとんどありません。会場に来て、試合を観ていただければ、とても面白い競技だと知ってもらえるはずなのですが、知名度が低すぎて面白さが届いていません。

知名度が上がらない最大の理由は、日本のチームの弱さかなと思います。現在の日本は、世界相手にはなかなか勝つことができていません。ラグビー人気も、日本代表が世界相手に対等に戦えることを示せたから一気に盛り上がりました。ハンドボールにもそのくらいの強さが必要だと思っています。

ただ、強くなるのは大前提として、SNSなどネットを利用した広報活動も有効だと考えています。現在も選手が自分のアカウントで情報発信をしたり、選手同士やチームで地域と交流したりはしているのですが、もっといろいろな方法があるはずです。

今後、ハイパーブレインで学びたいこと、仕事としてやりたいことはありますか?

ハイパーブレインの業務を通じて、パソコンや新しい技術への苦手意識が無くなりました。まだまだ勉強中の身ですが、今「点と点」でこなしている業務をしっかりと「線」につなげて理解しようとしているところです。業務の全体像が見えればできることも増えて、そこで得た経験が、またハンドボールを盛り上げるヒントになるのではないかと思っています。



取材・記事作成:studioKOKS