ハンドボール選手が調べる校務の今③

前回はオンライン活用後退について考えていきました。今回は、全国的に底上げされたのにもかかわらず地域差が拡大した面について考えていきましょう!

校務DXは進んだか【後編】 全国的に底上げされたが地域差が拡大した面も
https://project.nikkeibp.co.jp/pc/atcl/19/06/21/00003/012800593/

地域差の変化

文部科学省が実施した「GIGAスクール構想の下での校務DXチェックリスト」は、デジタル庁が調査結果をダッシュボードとして公開しています。

デジタル庁 校務DXの取組に関するダッシュボード 1. 全国の校務DXの取組状況
https://www.digital.go.jp/resources/govdashboard/school-affairs-dx#guidance1    2025年3月24日閲覧

都道府県ごとのデジタル化率や、取組状況を一目で確認することができます。私も実際にダッシュボードを見てみましたが、全国や都道府県ごとに各項目の確認ができ、上位5県は色がついているなど、結果がとても見やすかったです。

前編でもデジタル化の進捗に地域格差があると伝えましたが、今回、取組状況を確認することではっきりと分かるようになりました。全体的に改善はされているものの、地域の差は大きくなっているそうです。前回最低の岩手県とトップの埼玉県がその例として挙げられています。「欠席・遅刻等の連絡を半分以上デジタル化している割合」を見ると、岩手県は3%から30%へと大きく改善しています。ですが、埼玉県は55%から93%に向上したため、その差はむしろ拡大しているとのことです。

改善することも向上することもいいことなのに、格差が広がってしまうなら仕方がないと考えてしまいます。それでも地域の格差を減らすには、デジタル化の最低ラインを決め、デジタル化をほとんどしていないという地域が少しでも減っていけばいいなと私は思います。みなさんはどう考えますか?

改善されていない項目も

「欠席・遅刻等の連絡を半分以上デジタル化している割合」が、改善・向上されたのに比べ、「教職員への調査・アンケート等を完全にデジタル化している割合」では、前回最低の6%だった岩手県、和歌山県、徳島県は、今回も3~6%しか改善されていないそうです。このように、全体的に底上げされていますが、トップと下位の差は大きいままとされています。

地域の差を縮めるには、上位の県はそのままいい状態を保ち、下位の県が大幅に改善するしかないと考えます。
結果だけを見ると、ただデジタル化が進めばいいと考えてしまいますが、本当に大切なことはデジタル化によって、少しでも多くの先生方の負担を減らし、子供たちの学習環境がよりよいものになることだと私は思います。

デジタル化の地域差があり、学習環境においても差が出てくるということがないように、ハイパーブレインでもさらに教育の情報化を推進していきたいです。

投稿者プロフィール

屋田 菜美
屋田 菜美
株式会社ハイパーブレイン教育DX推進部・ICTは初心者です!
HC名古屋というチームでハンドボールしてます!