GIGAスクール環境下での年度更新

GIGAスクール構想が実現し、一人一台端末が整備されたことによって、年度更新が従来と大きく変わりました。

年度がかわったばかりですが、今回は次の年度更新に向けて、年度更新がどれだけ大変な作業で、どのくらいの準備が必要か、なぜ教育委員会が年度更新を主導すると良いかなどについてご説明させていただきます。新しく教育委員会に着任された行政職の皆様に、特に読んでいただきたい内容となっております。

一人一台の端末環境下での年度更新

一人一台端末が整備され、児童生徒一人一人のアカウントや学習成果物の管理、転出入や卒業・入学に伴う端末の引継ぎなど、年度更新で実施する業務が多くなり、GIGAスクール環境下での年度更新に手間取った自治体様も多いのではないでしょうか?

年度更新をスムーズに行うには、入念な事前準備が必要となります。文部科学省のホームページで、どのような準備が必要かを公開しています。

年度更新タスクリスト

文部科学省 GIGA スクール構想 年度更新タスクリスト

https://www.mext.go.jp/content/20220303-mxt_shuukyo01-000020967_3.pdf

こちらのタスクリストでは、「アカウント(ID)の更新」「端末の更新」「データの取扱い」「組織体制の整備」の4つの観点から取り組むべき事項をリスト化しており、それぞれのタスクについて、学校と教育委員会がどのように役割分担をすればよいかが書かれています。

年度更新タスクリスト

<出典:文部科学省 GIGA スクール構想 年度更新タスクリスト p2
https://www.mext.go.jp/content/20220303-mxt_shuukyo01-000020967_3.pdf
(最終閲覧日2022年4月4日)>


タスクリストでは教育委員会のタスクとして、アカウント運用やデータ取り扱いに関するマニュアルの作成や年度更新の役割分担の明確化、関係者への各種通知、年度更新計画の作成、学校へ配布した端末の管理簿の作成・更新、教育委員会・学校・委託業者間の調整や体制の整備などが挙げられています。*1

様々な自治体の年度更新への取り組み

文部科学省 年度更新に関する自治体の取組情報
https://www.mext.go.jp/studxstyle/special/11.html

文部科学省のこちらのページでは、教育委員会主導で年度更新を行った複数の自治体様が、環境に応じて行った工夫や、年度更新の担当者がどのような点に気を付けたか、実施方法の検討から作業までのスケジューリングの例などが挙げられています。

実際に教育委員会が主導して年度更新を行った自治体様ならではの知見や注意事項、来年度以降の年度更新で改善したい点が盛り込まれており、是非今後年度更新に関わる方に見ていただきたい内容です。

例えばガントチャートを使うことで、いつ、どのような作業を行うのかを可視化し把握しやすくなります。このような取り組みの例がリンク先で掲載されています。

年度更新ガントチャート

<出典:文部科学省 文部科学省 年度更新に関する自治体の取組情報 【鹿児島市】(鹿児島県)p17
https://www.mext.go.jp/content/20211221-mext_kyoiku01-000019515_15.pdf
(最終閲覧日2022年4月4日)>

教育委員会主導で年度更新を行うメリット

様々な年度更新例を見てみると、多くの自治体様が何カ月もかけて準備をしていることがわかります。年度更新はそれだけ大変な作業です。

学校現場が主導して行う場合、アカウントや端末の管理等を全て学校側で行う必要があるため、負担が非常に大きい作業となります。年度末や年度初めは学校現場が特に忙しい時期ですので、教育委員会が主導して年度更新をすることで、教育現場の作業負担を(まだ少しは)軽減することができます。

また、転出入や、私立学校へ進学する自治体内の児童生徒を把握し、その実態に応じて細かな端末の配備を行う事や、教職員の異動を把握して端末を配備するというのは、学校側ではできないことです。

その他にも自治体内の学校を見渡し、どの学校でどの端末やOSが使われており、どのようなサポートを受けているのかを取りまとめて把握することができる立場であることを考えると、教育委員会が年度更新を主導することが望ましいと考えられます。

年度更新の主導が難しいときには

これまで教育委員会が年度更新に関わってこなかった自治体様では、いきなり年度更新の主導を行うのは難しいと考えられるのではないでしょうか。

そんな場合には、ICT活用教育アドバイザーの積極的な活用が推奨されている*2ほか、実際にGIGAスクール環境下での年度更新の経験のあるサポート事業者へ、どのように進めたら良いのか、計画を立てるためには何が必要かなどを相談していただければと思います。

文部科学省 ICT活用教育アドバイザーについてhttps://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/zyouhou/detail/1369635.html

ハイパーブレインでは長年にわたり自治体様をサポートしてまいりました。年度更新についても何度も行っており、GIGAスクール環境下での実績もございます。また、複数の自治体様と信頼関係を築いているため、環境に応じた色々な局面でのご助言が可能です。ご興味がおありでしたら以下からご確認ください。

ハイパーブレインの教育情報化コンサルティング
教育情報化コンサルティング
ハイパーブレインのヘルプデスク
ヘルプデスク
ヘルプデスク導入実績
ヘルプデスク 導入実績

外部組織の活用や相談を積極的に行っていただき、これまで蓄積されてきた知見を積極的に活用することで、教育委員会単独で年度更新を計画・実行するよりも、より少ない手間で、より円滑に行えるようになります。

最後に

現在の学校現場では、先生方が一人一台端末を使って、できるだけ良い授業をしようと様々な試行錯誤をされているかと思います。そんな先生方の負担を減らし、できるだけスムーズに次の年度へ移行するためにも、上記の文部科学省の資料や様々な自治体様の年度更新の例を参考にしていただき、今年度末年度更新を主導される行政職の皆様のご負担を少しでも軽くできればと思います。

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引用

*1 文部科学省 GIGA スクール構想 年度更新タスクリスト p3~p8
https://www.mext.go.jp/content/20220303-mxt_shuukyo01-000020967_3.pdf

*2 文部科学省 GIGA スクール構想 年度更新タスクリスト p8
https://www.mext.go.jp/content/20220303-mxt_shuukyo01-000020967_3.pdf