先生必見! 教育×生成AIの主要文書まとめ
近年、生成AIはすごいスピードで発展しています。学校で、授業や校務へ生成AIを効果的に活用しよう! と工夫をこらす先生や、生成AIを題材にする現職教育も増えてきました。活用上の懸念点もある中、生成AIと上手く付き合おうと考える方が増えています。
生成AIに関する議論が盛んになる中で、「どの文書を読めばいいのかわからない」と感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか?
実際、教育現場での活用について考える際に参考になる文書は、国内外に多数存在します。
この記事では、2024年7月に子ども家庭庁が公表した「生成AIの導入・活用に向けた実践ハンドブック 本編」(以下:生成AIハンドブック)に整理されている関連文書をもとに、教育関係者の方がまず目を通しておきたい主な資料を紹介します。
それぞれの文書がどのような内容を扱っているのか、簡単に把握できるようまとめました。
教育現場の疑問「何を参考にすべき?」
「生成AIを授業で活用したいが、ガイドラインはあるのか?」
「国際的にはどう議論されているのか?」
「企業のAIは教育にどこまで使っていいのか?」
このような疑問に答える文書は、実はすでに複数公開されています。ただし、発信元や立場によって内容や重視する点が異なるため、全体像をつかみにくいのも事実です。
「たくさん出ている」とは? 何を読むとよいのか
生成AIハンドブックのP18~21では、生成AIに関する国内外の主要文書が分類・紹介されています。
その中から、教育に関係が深く、特に参考になると考えられる文書を以下に分類して紹介します。
● 国レベル(共通の指針)
- デジタル庁|ChatGPT等の生成AIの業務利用に関する申合せ(第2.1版) (2025年3月)
関係省庁において生成AIを業務利用する際に注意すべきポイントをまとめた文書。 - 総務省|生成AIはじめの一歩~生成AIの入門的な使い方と注意点~(2024年4月)
生成AIに触れうる国民向けに、生成AIの基礎知識、活用場面や入門的な使い方、活用時の注意点を紹介する教材を掲載。 - 総務省、経済産業省|AI 事業者ガイドライン(第 1.1 版)(2025年3月)
国内における AI ガバナンスの統一指針を示し、AI 活用事業者が必要な対策を自主的に実行できるよう支援する文書。 - 経済産業省|AI の利用・開発に関する契約チェックリスト(2025年2月)
AI 技術を用いたサービスの契約実務における、具体的なチェックポイントを取りまとめた文書。
● 国レベル(分野別の指針)
- 文化庁|AI と著作権に関するチェックリスト&ガイダンス(2024年7月)
生成 AI の利活用における、著作権に関するリスク低減や、自らの権利の保全・行使のための取組を、当事者ごとに整理した文書。 - 文部科学省|初等中等教育段階における生成AIの利活用に関するガイドライン(Ver.2.0)(2024年12月)
学校現場で押さえておくべきポイントとして、利活用する場面や主体に応じた留意点を具体的に示した文書。 - こども家庭庁|生成AIの導入・活用に向けた実践ハンドブック(2024年)
こども・子育て分野の業務において、自治体や保育施設等が生成AIを活用する際の基本的な考え方及び実践的な方策を示す文書。
● 国際機関
- G7|全てのAI関係者向けの広島プロセス国際指針(2023年12月)
高度なAIシステムの設計・開発・導入・提供及び利用に関わる全ての関係者が、適宜適用すべき12項目を示した文書。 - UNESCO|教育・研究分野における生成AIのガイダンス(2023年9月)
生成AIの定義や説明、教育分野への示唆、規制の検討に必要なステップ、カリキュラムデザインや学習等について紹介。 - UNICEF|Policy Guidance on AI for Children(2021年11月)
AI システムがこどもの権利をどのように促進又は損なう可能性があるかについて周知する指針。 - 世界経済フォーラム|Artificial Intelligence for Children(2022年3月)
テック企業や保護者に向けて、こどもや青少年向けの AI 製品の購入と使用に関する意思決定を支援する文書。 - Thorn,All Tech Is Human|Safety by Design for Generative AI: Preventing Child Sexual Abuse(2024年4月)
生成 AI の活用によるこどもへの性的被害を防ぐために、機械学習のライフサイクル全体でセーフティーバイデザインを意識すべきということを示したガイドライン。
● 企業・団体
- マイクロソフト、Google、OpenAI など
自社のAIを教育に活用する際の注意点、活用事例、管理設定などが記載されています。実際の利用時の参考資料として有効です。
読み方のヒント:どれをどう読む?
以下のように、読む目的に応じて文書を選ぶと、情報を整理しやすくなります。
| 知りたいこと/目的 | 参考になる文書 | 分類 |
|---|---|---|
| 生成AIの基礎知識や使い方、注意点を知りたい | 総務省「はじめの一歩」 デジタル庁「申合せ」 総務省、経産省「事業者ガイドライン」 | 国レベル(共通の指針) |
| 契約や著作権など、具体的なリスクへの対応を知りたい | 経産省「契約チェックリスト」 文化庁「著作権ガイド」 | 国レベル(共通/分野別の指針) |
| 学校現場や子ども支援分野での活用方法を考えたい | 文科省「ガイドライン」 こども家庭庁「生成AIハンドブック」 | 国レベル(分野別の指針) |
| 国際的な視点や倫理・人権の観点を押さえたい | UNESCO UNICEF G7指針 Thornなど | 国際機関 |
| 子どもへの配慮や保護の観点から考えたい | Thorn 世界経済フォーラム UNICEF | 国際機関 |
| 実際に製品を使う前に注意点や管理法を確認したい | 各社のガイドライン | 企業・団体 |
ご自身が興味のある内容から目を通すとよいでしょう。0から生成AIを学びたい、という方には総務省の「生成AIはじめの一歩~生成AIの入門的な使い方と注意点~」がおすすめです。
また、文科省の「初等中等教育段階における生成AIの利活用に関するガイドライン(Ver.2.0)」については、下の記事で筆者がポイントをご紹介しています。
文科省による生成AIガイドラインのポイント解説
みなさんこんにちは。深井と申します。本日から「教育、今どこ見る?」という新シリーズを連載させていただきます。まずは簡単に、私の自己紹介からさせていただければと思います。 私は元中学校の教員で、学校で子どもたちを支える第一 […]
まずは「全体像」を押さえることが第一歩
生成AIの教育活用は、いままさに制度・現場・技術の3方向から進んでいるテーマです。
その中で、特定の文書だけを読むのではなく、「なぜ多くの立場から文書が出されているのか」「自分の立場では何を重視すべきか」を考える視点が重要です。
今回紹介した資料を通して、生成AIの活用に関する最新の動向をキャッチし、必要な文書に少しずつアクセスしてみることをおすすめします。
校務・授業で生成AIを活用したいなら
生成AIを上手く活用するためには、利用者が一定のAIリテラシーを身につけることが重要です。利活用する際に「生成AIの仕組みや特徴、安全に使うとはどういうことなのか」を理解しておくのはとても大切なことです。
ハイパーブレインは、利用者の生成AIリテラシー育成に着目し、使いながらこれを身につけられるサービスを教育機関向けに提供しています。
「AI+brain」(アイブレイン)とは
そのサービスというのが、生成AI「AI+brain」です。
生成AIの特徴やハルシネーションなどの懸念点について学べるラーニング機能を有する他、利用者の学習段階(学年)や利用目的に応じた適切な回答が生成されるなど、教育現場での利用に特化した生成AIとなっています。
安心・安全に生成AIを利活用できる環境を提供し、児童生徒の個別最適な学びの実現にも寄与します。
ご興味のある方は右のリンクより製品ページをご覧いただけます。
使いながらリテラシーを伸ばす生成AIなら AI+brain
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投稿者プロフィール

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株式会社ハイパーブレイン 総務部広報課 主任
教育情報化コーディネータ(ITCE)3級
元中学校理科教員。正社員として入社後、パートへの勤務変更、海外からのテレワーク、産休・育休取得を経て2024年にフルタイム正社員として復帰しました
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