教育ICTガイドブックのご紹介その4 佐賀県武雄市の一人1台タブレットと反転授業

皆さんこんにちは。
総務省先導的教育システム実証事業 http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/kyouiku_joho-ka/sendou.htmlに公開された、「教育ICTガイドブックver1」(リンク先PDF:約22MB) http://www.soumu.go.jp/main_content/000492552.pdfの内容をご一緒に確認させて頂きたいと思います。

家での勉強イメージ

この資料は、40の事例の「事例編」と、クラウドのすゝめである「手順編」で構成されています。
事例は丁寧に書かれており、とても参考となるものばかりですので、どうぞお付き合いください。

事例3つめは、「1人1台環境でのICT教育の成果を大学と連携して検証」(佐賀県武雄市 武雄市教育委員会https://www.city.takeo.lg.jp/kyouiku/)です。
今からご説明する内容はWebページでも詳細に取り上げられており、特に武雄市「ICTを活用した教育」検証報告https://www.city.takeo.lg.jp/kyouiku/cat67/ict.html では200ページを超える報告書を読むことができます。
アンケート結果も保護者、児童生徒、教職員と多方面から収集したもので非常に参考になります。合わせてこちらもご確認いただけるとより行政職の皆様にはプラスになるのではと思います。

 さて、佐賀県と言えばタブレット先進地域、一人1台の活用が全国に先駆けて行われているという印象がありますね。
武雄市は佐賀県の中でもICT先進地域として2010年に発売間もないipadをモデル校に40台導入して活用を開始したとのことです。
2014年4月から小学校、2015年4月から中学校で一人1台のタブレットが全員に貸与されるようになったということです。
小学校は既に実践3年以上が経過しているということですね。

 ネットワーク環境は独立した4つのネットワークがあり(VPN装置)教職員用ネットワーク(職員室)児童生徒用ネットワーク(有線、無線)中学校のみコンピュータ室、という運用がされています。
全小中学校の全教室にWi-Fiが完備されているということが、とてもうらやましい環境ですね。
予算の都合上「普通教室」にのみWi-Fiを導入する、という自治体も多いですが、これだと学級数増のため特別教室を普通教室に転用するとWi-Fiがない、という事態に陥りがちです。武雄市の場合全教室なので、学校中どこでも利用できるというのは魅力的ですね。

 活用の中心として「武雄式反転授業」が紹介されています。
反転授業とは簡単に言えば家で予習を行い、学校では協働的な学習等深める学習に重点を置けるようにする、というものです。

 教員の原案をもとに民間企業が反転学習用の動画を作成しているとのことですが、福島県新地町との一番大きな違いはここですね。
新地町はICT支援員と教員がタッグを組んで動画を作成しているということでしたので、武雄市のほうが教員の負担感が比較的小さいのではないかと予想されます。(ただ、アンケート結果ではやはりこの動画は負担であるという回答は教員から寄せられています)
 現在は活用開始3年ですが、「自分の考えや意見を発表にするのが得意になった」という子どもたちが有意に増加しているというアンケート結果が掲載されています。
児童アンケート
教育ICTガイドブックver1(リンク先PDF:約22MB) http://www.soumu.go.jp/main_content/000492552.pdfP20より引用
 保護者の意見も、導入当初と変更が見られます。
保護者アンケート
教育ICTガイドブックver1(リンク先PDF:約22MB) http://www.soumu.go.jp/main_content/000492552.pdfP20より引用

 肯定的な意見が増加し、否定的な意見が減少していますね。

 武雄市のチャレンジは間違いなく日本の最先端です。今まで受けたことのない授業、見たことのほとんどない授業を先生方は手探りで進めている状況です。大学と連携し、検証を行い、先進的な教育を実践しています。
 始まったばかりのこの方法が何年か後どのような評価をされるかわかりません。ただ、
・家で予習をする → 学校の授業でみんなで学びを深め合うために事前に内容を頭に入れる
ということを多くの子どもたちや保護者が理解すれば、とてつもなく深い学びが実現するように私は感じます。
 これが、ただの理想論なのか、実現可能なものなのか、武雄市のチャレンジから目が離せません。

 皆さんの自治体も一歩を踏み出すために、何をどうしたらよいか、というところからご支援させていただければと思います。ご遠慮なくお問合せください。

 次回も事例のご紹介を続けていきます。

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