令和の日本型教育とは39

皆さんこんにちは。

「令和の日本型学校教育」の構築を目指して~全ての子供たちの可能性を引き出す、個別最適な学びと、協働的な学びの実現~(答申)が令和3年1月26日に中央教育審議会より出されました。

この答申を少しずつ読んでいきましょう。今までチュウキョウシントウシンとカタカナで聞こえていた内容が、中教審答申と漢字で聞こえるようになるように、行政職の皆様も知識を蓄えていっていただければと思います。

本日は第5部「増加する外国人児童生徒等への教育の在り方について」を読んでいきます。

基本的な考え方

「共生社会の一員として今後の日本を形成する存在であること」という前提のもと、答申の話は進んでいきます。今までずっと答申で述べられていることを、外国人児童生徒にも適用するし、「日本人の子供を含め,多様な価値観や文化的背景に触れる機会を生かし,多様性は社会を豊かにするという価値観の醸成やグローバル人材の育成」にも活かしていく、ということが言われています。

指導体制の確保・充実

日本語指導のための教師等の確保の重要性が最初に述べられています。日本語を教える、というとつい「誰でもできる」と思いがちですが、日本人が英語を習得するときのことを考えてもらえばすぐそれは違う、ということがわかると思います。

しかも「日本語で授業を聞いてわかる」を実現するためにはとても専門性の高い日本語指導が必要です。

とはいえ、では日本語指導をできる教師をすぐに全校に配置させることができるかというとできないですね。
答申でも「特に散在地域においては,対象の児童生徒が1~2名在籍する学校が点在するような状況が想定されることから,教師・支援員等の配置の工夫や ICT の活用等を通じ,適切な指導体制の構築を図ることが望ましい」とあります。

散在する対象に対して、ICTの活用はよく出てくる話ですが、実現しようとすると様々な困難があり、それぞれ各地で創意工夫がなされています。そのような知見を持ち寄って、よりよくできる仕組みがあるといいですね。時間を合わせる都合(授業時間の微妙なずれをどうするか)マイクとイヤホンをどうするか(学校によってあったりなかったり、忘れたり無くしたり)母語がとても少数話者だったり母語も日本語もあまり得意ではなかったり。

一人として同じ子供はいませんから、「誰一人取りこぼさない」という信念のもと活動していくと、少数派の中の少数派に対応するのがとても重要であるとともに、それは個人の努力でどうにかできるものではない、ということを国も自治体も強く自覚することが必要だと考えます。

現在は「一人一人」に対応しようとする過渡期ですので、最初から何もかもすべてうまくいくわけはありませんが、考えていく必要がありますね。

ではどういう体制が有効だと考えられているかというと、「日本語指導の拠点となる学校を整備し,これらの拠点を中心とした指導体制の構築を図る」とあります。拠点校制度ですね。初任者の指導も拠点校指導員が実施していることを考えると、専門性の高い先生が拠点各地を受け持つというのは自然な流れだと考えられます。

地域のボランティア団体等との取り組みの共有化など、もちろんそうすればいいに決まっていることを答申は述べていますが、それを実現するためにどうすればいいか、と考えると、「調整すること」「お金が必要」ということになります。

教育にまつわる課題は、「先生が頑張ったら何とかなる」ことが多すぎて、適正な予算が確保されていない、というものが大きいと思います。子どもたちは国の宝であり未来です。必要なお金を使って、より良い教育ができるようハイパーブレインでは予算化からご支援していきます。

次回は第5部「増加する外国人児童生徒等への教育の在り方について」(3)教師等の指導力の向上,支援環境の改善の続きを読んでいきます。

投稿者プロフィール

大江 香織
大江 香織
株式会社ハイパーブレインの取締役サポート事業部長 広報室長です。
教育情報化コーディネータ1級
愛知教育大学非常勤講師です。専門はICT支援員の研究です。