新学習指導要領で重視される「主体的な学び」どうする?

変化の激しい時代に対応するため、子どもの個性を伸ばす主体的な学びが求められています。新学習指導要領では「個別最適な学び」や「協働的な学び」が必要とされ、各自治体や各校の取り組みが進んでいます。

個別最適な学び

  • 指導の個性化:学習データなどを活用して子どもの個性や特性を把握し、各個人に合った方法で学習目標にアプローチすること
  • 学習の個性化:子ども自身の興味・感心に応じて多様な学習目標を定め、主体的に学びに取り組めるよう促すこと

協働的な学び

  • 探究や体験を通して多様な他者との関わりを持つこと
  • 家庭や地域と連携して社会との関わりを持ち、学習と社会活動のつながりを知って生涯にわたる学習や活動の意欲を育てること
  • ICTを活用して時間や場所の制約を取り払い、多様な環境の他者と共に学ぶこと

これらの実現にはICT活用が想定されています。具体的にどう授業へ取り入れるかは各校、各教員に委ねられ、全国で手探りが続いています。

授業実践事例共有サイトSmileHub(以下、SmileHub)では、教育に限定したログインサイト内で日々の授業に関する実践事例を紹介します。「先生どうし、先生だけ」だからこそ伝えられる情報が集まった、すぐに使えるヒント集です。

授業の記録を「冊子にして保管」から「皆で使う」へ

SmileHubは、他の先生たちの取り組みを気軽に検索・閲覧して授業の参考にできるプラットフォームです。これまでも進められてきた「教育のノウハウを共有しよう」という取り組みをデジタルの力で迅速化し、忙しい先生が最短時間で必要な情報を得られる環境を提供します。

授業のヒントで、新たなひらめきを

授業の進め方を知りたい若手も、新しいアイデアが欲しいベテランも、自分の取り組みを始めたい挑戦者も。SmileHubは「より良い授業をしたい」と考える、全ての教員のためのサービスです。何を目指してどんな準備をしたのか、何が得られて何が課題だったのか……全ての情報が、新たなひらめきの種になります。

すぐに見つけて、すぐに使える

これまで授業の記録は、各自治体の教育委員会などのWebサイトにバラバラに保管されていました。しかも年度や教科によって細かく分けられた階層の深くにあり、自分のアイデアを補強するような先行事例を探し出すのも、似たような事例を複数読み比べるのもとても困難でした。

テーマや学年で一気通貫の検索

SmileHubであれば、学年や教科、使用ツールをキーワードとして全ての事例を一気通貫で検索して一覧表示できます。「4年生」「SDGs」「iPad」など取り組みの要素がタグ付けされ、類似する事例にすぐにアクセスできます。

使いやすいから、伝わりやすい

伝えたいことを伝えやすく書いていただくために、投稿フォームのデザインはシンプルさと使いやすさを追求しました。学年や教科、授業のキーワードなどをボタンから選び、写真やイラストを貼り付け、文章で解説してください。雛形に沿って入力するのも、柔軟に構成を変更するのも自由です。今後は動画にも対応予定。教育現場でそのまま使える、広告なしのYouTube再生環境を提供します。

教員個人によるリアルタイム投稿

投稿は、教員個人のアカウントから。授業の個性や工夫した点を、実践した教員自身の言葉で説明できます。トレンドや時事ネタを取り入れた事例もすぐに共有でき、児童生徒の興味関心を逃さない取り組みに生かせます。

投稿コンテンツは、そのものが教員のキャリア資産となります。さまざまな事例から、投稿者の個性や強み、得意分野も見えてきます。注目されている投稿の紹介や公認マーク付与などの機能も搭載しました。

教員限定のクローズドサイト

文部科学省や自治体のサイトの目的は、教育の取り組みを広く公知することにあります。そのため、使用した製品の名前や前準備、ツールの設定方法など、先生が授業研究において本当に知りたいアイデアは載せられませんでした。

教員限定のログインサイトであれば、子供の表情や機器の接続方法といった詳細な情報を発信しやすくなります。

実践事例共有サイト検索画面

Webサイトならではの「速さ」で、授業研究を支援

学校教育の現場におけるICT活用レベルは4つの段階に分かれ、「Substitution(代替)」「Augmentation(増強)」「Modification(変容)」「Redefinition(再定義)」の頭文字を取って「SAMR(セイマー)モデル」と呼ばれます。GIGAスクール構想によって学習文具としてのICTツールが普及し、板書やおたよりの電子化といった「代替」が可能になりました。学習eポータルなど、ICTツールを日常的に使って便利に学習する「増強」も進んでいます。

SmileHubは、SAMRモデルにおける「変容」と「再定義」を支援します。授業の先行事例を見つけて「変容と再定義」のヒントにしてください。そして実践した事例をぜひ、授業実践事例共有サイトに投稿してください。