第3回 ICT支援員業務のご紹介

月一回、ハイパーブレインの魅力的な仕事をみなさんにご紹介する「HBIのお仕事紹介」。毎月ハイパーブレインの各業務の担当者にインタビューを行い、業務内容や魅力を記事にしてまいります。

今月ご紹介するのは「ICT支援員」のお仕事です。GIGAスクール構想で一人一台端末が現実となった今、ICT支援員は学校にとって無くてはならない存在の一つです。

今回は、市内全校にICT支援員を導入しているC市での事例をご紹介します。

ICT支援員の業務

ICT支援員とは、直接学校に出向いて先生方のご支援を実施する、教育ICTの知識を持った専門家です。
主な仕事は、「授業支援」「校務支援」「環境整備」「校内研修」の4種類に分けられると定義されています。(文部科学省:ICT支援員の育成・確保のための調査研究事業より)
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/zyouhou/detail/1398432.htm

まずはそれぞれどのような仕事をしているのか、C市の担当者に話を聞きました。

授業支援

授業中のICT機器の操作支援や、機器の準備・片付け・メンテナンス、障害トラブルへの対応等をする仕事です。

C市では授業支援に入ることが多く、子どもたちと賑やかに接する機会もあります。担当者が注力していることは、授業でのタブレット端末の活用方法を先生方にご紹介したり、素敵な活用をされている事例を他の先生方にもお伝えしたりすることだと言います。

担当者によるとC市には、昨年度に基本操作を実践で理解されていて、今年度は更に活用していきたいと考えていらっしゃる先生が多く、ICT機器のより良い活用方法や他校での事例等をご相談されることが多いそうです。

校務支援

ICT機器を用いた校務に関する操作支援をする仕事です。

C市では業務効率化のためにタブレット端末を活用したいというご相談を受けることが多く、授業支援と同様に良い活用方法を先生方に共有するようにしているそうです。

校務に関するご支援の中には対応に時間がかかるものもあるため、時間管理をしつつ適切にサポートを行う必要があります。担当者は、必要に応じてC市のヘルプデスクチームや他の問い合わせサポートに引き継ぐこともあります。実際に学校を訪問しているのはICT支援員一人でも、周囲と協力しつつ業務を行っているのです。

また、ICT支援員は自治体との契約内容を把握してご支援する必要があります。ツールごとにご支援できる範囲が異なるため、自分の業務をしっかり理解しなければなりません。

環境整備

元々校内にたくさんあったICT機器に加えて一人一台端末が導入されたことによって、機器の管理に伴う先生方の負担が非常に大きくなりました。ICT支援員が縁の下の力持ちとして環境整備をし、先生方や児童生徒がICT機器を快適に利用できるよう尽力することも仕事の一つです。

C市では、教育委員会からのご依頼によって、昨年度よりICT機器の棚卸(所在確認作業)のご支援をしています。教育委員会のICT担当主事、学校の先生方からご好評をいただき、今年度も引き続きご支援させていただくこととなりました。

「細かな機器の見落としやチェック時のミスが減って助かる」と担当の先生方からお声をいただいています。

校内研修

校内研修という形で、先生方へ機器の操作方法や便利な活用方法等の有益な情報をお伝えする仕事です。より魅力的な授業作りや先生方の業務負担軽減のためにも、ICT機器について先生方に知っていただくのは大切なことです。

担当者が特に気を付けていることは、他のICT支援員との連携です。C市を担当しているICT支援員は複数いるため、それぞれ得意なことは違います。基本操作等のベースとなる部分においてはお伝えする内容に違いがあってはいけないため、毎月ICT支援員同士で操作を確認しあう場を設けているのだそうです。

校内研修を行うと、先生方から様々な感想をいただくそうです。操作や授業に使える部分が分からず困っていた先生からは「ちょっと使ってみようかな」、普段から活用されている先生からは「不安だったところや知らなかった機能を知られて嬉しい」という様に、前向きなお声をいただけるとのことです。

なんだか難しそう、という技術や心理面のハードルを少し下げることが、この仕事におけるICT支援員の役割なのです。

ICT支援員同士の情報共有は欠かせません

では、上記の様な仕事を日々行っているハイパーブレインのICT支援員は、そのスキルをどのように培っているのでしょうか。

ICT支援員の業務を担当することになった社員は、まず学校のICT環境や現場で求められる支援についての研修を受講し、知識を身に付けます。支援員としてデビューする際には、他の支援員に同行して現場を学んでから本格的に学校への訪問を開始していきます。

その後も月に一度のペースで定期的な研修を実施しており、新しい機器の操作等について情報共有をしています。また、オンラインでアップデート情報や教育委員会からのお知らせ等の最新情報をいつでも確認できる環境も整っています。実際に学校を訪問するのはICT支援員ですが、支援はチーム一丸となって行っているのです。

現場を支えるICT支援員の思い

教育ICTの専門家として、ICT支援員は常に万全な状態で先生方をサポートする必要があります。ICT機器をとりまく環境の目まぐるしい変化に対応しなければならなかったり、パワフルな先生方や子どもたちと行動を共にする体力が必要だったりと、時には大変なこともあるそうです。

そんな中、ご支援をした先生から「解決した」「やりたいことができた」と安心された表情でご報告いただけた時は、お手伝いができて良かったと感じられるそうです。授業支援をしている子どもたちから感謝のお手紙をいただくこともあり、励みになると言います。

「学校に一日もいれば、先生方の忙しさはよく分かります。少しでも子どもたちに割く時間や先生ご自身が身体を休められる時間を作られるという点にやりがいを感じます」
先生方のお仕事をICTの面から支えたい、そんな思いが伝わってくるインタビューでした。

教育ICTのプロにお任せください

本記事では、C市でICT支援員として活躍する担当者の業務内容についてご紹介いたしました。ソリューションではICT支援員の一日のスケジュールについてもご紹介していますので、そちらもご覧ください。

ハイパーブレインでは、学校を訪問するICT支援員を承るだけでなく、自治体がICT支援員を運用する上で課題解決に向けて伴走する「ICT支援員コンサルティング」や、特定非営利活動法人情報ネットワーク教育活用研究協議会(略称JNK4 代表:永野和男 聖心女子大学名誉教授)と共同開発した「ICT支援員養成講座(eラーニング)」の事業も行っています。

現場の教員を支援するICTのプロとして、ハイパーブレインはICT支援員関連業務に誇りをもって取り組んでいます。お気軽にお問い合わせください。

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投稿者プロフィール

深井明理
深井明理
株式会社ハイパーブレイン 教育DX推進部所属
元中学校教員
正社員として入社後、パートへの勤務変更、海外からのテレワーク、産休・育休取得を経てフルタイム正社員として復帰しました